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形式に縛られることがない自由な発想の葬儀

今、現在日本人のおよそ7割は特定の宗教を信仰しているわけではないようです。しかし、葬儀はそのほとんどが仏式に則って行われています。現代ではそれに違和感を感じる人も増えてきました。これは、宗教の否定ではありませんが、特定の宗教で送り出されるということも望んでないということです。

もっと自由な発想で、自分らしい葬儀を希望し、自分が旅立った後に、希望したもので送り出されたいという考えから、無宗教葬という宗教儀礼を伴わない葬儀が増えています。メリットとしては、形式に縛られることがないというのが第一にあげられます。

そして、遺族がすべてにおいて決定権を持ち、型に当てはまった儀式をしなくても良いということもあげられます。ただ反対に、形態が決まっているわけではないので、遺族がすべてのプログラムを企画、実行しなくてはなりません。

これは、悲しみの中にある遺族にとって、負担となることも間違いないでしょう。

認知度が高まってきている家族葬

家族葬という言葉は、随分と認知度が高まってきています。家族葬は通常の葬儀で、お通夜と告別式も執り行われます。しかし、小さなお葬式ではありますが、場合によっては参列者が80人くらいになることもめずらしくはないようです。

ただ一般的には、家族と親族、そして親交の深かった友人など、人数としては15人から30人くらいの規模となっています。特徴的なのは、故人を知らない人は参列しないということです。お葬式の内容は、仏式だというきまりはありません。

ただ9割は仏式で行っているようです。中には無主教葬を選択する遺族もおり、他の小規模な葬儀と同様、故人の人柄が偲ばれる自由な発想に基づく葬儀となることが多いようです。家族葬を執り行った場合、お葬式の後には、家族葬を執り行った旨の通知を出すこともあります。

また、参列することがなかった友人や知人のためにお別れの会を開くケースも増えてきているようです。

遺族や友人に良い記憶を残せる葬儀

現代の新しい傾向として、その人の個性が活かされる葬儀が増えてきています。自分の葬儀は、自分で行うことはできませんが、形式的なお葬式に参列してきた経験などから、自分は自分らしく旅立ちたいと考える人が増加しています。

また、日本人の平均寿命は世界で最も高い数値となっており、超高齢化社会となっています。長生きすることはもちろん良いことですが、旅立つ時の年齢が90歳を越えているのも普通となっており、自分のお葬式のことを生前にきちんと決めておかなくてはならない状況があるともいえます。

既成の概念にとらわれることがないひとりひとりの個性を大切にするお葬式は、残される遺族の側にも悲しみだけではない良い記憶として残るようです。伝統的に大規模な葬儀が踏襲されてきた経緯もありますが、それは法律で決まっているわけでもなく、ただの慣習でしかありません。

大切にされるべき慣習もありますが、現代はより柔軟な考え方が受け入れられるようになっています。